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2005年 07月 12日

となりのサインフェルド

・・・という邦題で、終に、1990年代アメリカで長期間、大人気であったTVコメディ(シットコム)がDVDになった。

http://www.sonypictures.jp/homevideo/catalog/catalogDetail_JPDVDBP-201.html

唖然とした。

こんなむちゃくちゃな番組見たことがない!最高に笑える。

所謂ポリティカリーコレクト、(差別的な言語がない)というある種、偽善的であるだけになるような態度がはやり始めていたのが、この番組はまったくその正反対。NYを舞台にしてるのだが、何でもかんでもネタに挙げて笑い挙げていた。いろんな移民やら、ゲイやら、共産党員やら、日本のビジネスマンから、もちろん主流派のアメリカピューリタン道徳家、それから、主役サインフェルド自身のユダヤ人(たとえばシンドラーリストとか)まで。

そんな番組が、7,8年ほど、ずっとアメリカの視聴率NO1を続けていたのだ(スーパーボウルのみを除いて)。それは終にERに抜かれる最後のシーズン(サインフェルド自身がネタ切れでつまらなくなってきた)まで続いた。たとえば、TVガイドでも歴代のアメリカTV番組評価
e0020865_02628.jpg
で見事1位に輝いている。

「シンプソン」や「サウスパーク」はこの「サインフェルド」の副産物である。

ところがである。この「サインフェルド」が米国以外ではぜんぜんはやらない。ヨーロッパでもあんまりはやらないし、日本でもずいぶん前から、テレビでやっているのだが、ぜんぜんはやらない。なぜかなあ?

さて、日本人には(僕も含めて)よく分からないところは、この番組を見て、欧米人が「ちょっとユダヤ的すぎる」ということだ。だから、好きだ、という人も、だから嫌い、という人もいるけど、ちょっとどういうことなのか、ずっと分からなかった。

今になって、想像してみると、こういうことなのかな、と思う。ユダヤ人というのは、ご存知のように故郷パレスチナを追われ、いつも中心的社会の外側にへばりつくようにして生きてきた人たちだ。だから、ある意味、主体的にあるコミュニティ、国家に関わるのではなく、なんとなく、外から斜めに「観察」している、という感覚を持ったのではないか。

で、そういう感じがこの「サインフェルド」にはある。NYにすむサインフェルドとその友人(?)たちが、ああだ、こうだと周りにあるものに辛らつなコメントを加える。でも、どうやっても主体的にそれらの社会を変える、というところまで行かない。そういう態度がユダヤ的、というものなのではないか。そして、外からいつも斜めに見てるから、つまらない道徳にとらわれることもない。

たとえば、アメリカの中心にはピューリタン的な「道徳」がある。そのようなピューリタニズムに「サインフェルド」は批判(皮肉)をなげる。

とにかく、私は、サインフェルドを支持しているのです。これを好きかどうかで人間を見る、といってもいい(笑)。相変わらず、DVDレンタルでもはやってないみたいだけど(笑)。ま、くだらない、といえばくだらない話なんだけど。

ただ、皮肉を言ってるだけでは、まだちょっと足りないかな。そこで、この4人の主役の中で、特にクレイマーというキャラのユーモアに注目したい。おかしなアイデアを次々と想像力豊かに思いつく。でも、ちょっと世間から(いや、かなり)ずれている、っていう。

まあ、大げさなことを言わなくとも、4人の最高の演技力で楽しめます。

ただし、一番最初のころとはあんまり面白くないのでご注意を。
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by ganpoe | 2005-07-12 00:00 | Movies


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