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アフリカ・リミックス展

昨日、森美術館のアフリカ・リミックス展に行きました。よかったですよ。

最初の「私の父は歯をなくした。だから父を噛める」というフレーズが印象に残った。あと、「ポスト―エキゾチック」の時代、というのもよかった。どっちもポスト植民地主義のことを語っているのだと思う。

それから「ヴィクトリア時代のある慈善家の部屋」という作品もよかった。イギリスかフランスの立派な部屋。でも装飾はすべてアフリカ生地。つまり、イギリスやフランスでアフリカに慈善事業をする人たちの金は、実はアフリカから搾取したものである、ということを記している。

次に、大きなノートで僕たちが自由に書き込める作品。そして15秒ぐらい後に、前にある大画面で書いている様子が映し出される。これはよかった。ピースマークとか「We Love You」とか、豚の顔したひまわりとか。たくさん書いてきた。

いつも思っていたのだが、「絵を楽しむ」美術館では、「絵に手を加えないでください」といわれ、音を楽しむクラシック演奏会では 「音を出さないでください」といわれる近代芸術のあり方に腹が立っていたときだった。19世紀まではクラシック音楽の最中も一緒に歌ったり、踊ったり勝手にやれたそうだ。

それが本来の芸術のあり方ではないだろうか。芸術というより、芸能。

それを覆す試みとしてこの作品はすごくよかった。

作品ではもう一つ、鏡がいくつかぶら下がっていて、そこに光りが当てられて、片方の壁には、鏡の影が映り、逆の壁には鏡に反射した光が映る、というのがものすごく美しかった。最近、私が似たような企画をある会社に持って行ったのだが、却下された。「怖い」といわれた。でもこんなに美しいではないか!

ちなみに、鏡が動き続けてるので、モーターかなんかで動かしてるのかなあ、と考えていたら、入り口の上に扇風機がついていて、鏡に風を送っていたのだった。

この作品を非電化で作れれば、最高だけど、さてどうするか。戸外で太陽の光りで、自然の風で揺れるようにする?

展示会の最後に売り場があって、ありました!梅田洋品店作品。ちょうど買っていた人がいたので、「僕の友達の店なんです。よろしくお願いします」と言っておいた。毎度あり!!
by ganpoe | 2006-06-26 08:00 | Art

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by ganpoe