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2009年 01月 31日

アソシエーションの歴史

2004年6月15日

 http://tcxpress.com/aswt_58.html

 アソシエーションという考えの歴史を振り返ってみたいと思います。それは19世紀のはじめにさかのぼります。当時は、産業革命の結果が長所、短所あわせて明らかになってきていました。たとえば、機械生産による巨大な生産力の向上が見られた。しかし同時に貧富の差が拡大し、たくさん物が生産されても必要な人のところに行き渡らない、という現象が出てきた。

 で、これを見て、もっと道徳的な社会を作るべきじゃないか、というような人が現れました。有名な人で言うと、スコットランドのロバート・オーウェンRobert Owen。フランスのサン=シモンSaint=Simonとか、フーリエFourier。

Robert Owen Saint=Simon Charles Fourier

 オーウェンというのはすごい人で、20代の内に、スコットランドでもっとも大きな綿工場を経営するようになりました。それだけでもすごいですが、その後、労働者の環境をよくしたり、もっと平等に利益を分配できるようにしたり、協同組合、といって労働者が出資しあって工場を経営していく方法などを次から次へと実行していきました(失敗したものも多かったのですが)。

 サン=シモンはちょっと宗教がかった人で、サン=というのは聖、と言う意味ですね。自分は偉大な人間であると信じていて、キリスト教をさらに革新させて(ルターの後)全労働者を経済的にも救わなければならない、と訴えました。彼の後に続いた人たちは、それぞれの高い社会的地位からフランスをよりよくしようと活躍しました。といってもそれは中央から地方、下層階級を救う、という感じで、フランス官僚の立場を上げただけだった、という面もあります。

 フーリエもおかしな人ですが、世界人類が結びつけば、人間の感覚面なども全面的に発展できる、というような考えがありました。彼の書いたものは結構笑えるので、ぜひ読んでみてください。しかし、彼は誰か他の人が自分の著作を読んで、事業資金を持ってきてくれるだろう、と毎日決まった時間に自分の家で待っているだけだったり、ちょっと活動的とはいえないかもしれない。

 ともかく、彼らは労働者の就労環境を改善したり、利益をもっと平等に分け合ったり、あるいは生産と消費、ニーズとの間をもっと調和させようとしました。それでいろんな提言をしたり、いろんな社会的実験をしたんですね。そのいくつかは取り上げられたし、成功したけど、また多くは失敗した。そういう中で一つ、特にフランスで人気が出てきた考えが「アソシエーショニズム」と呼ばれるものだったんです。

 アソシエーションとはすでに言ったように、労働者たちが自主的に生産者として集まること。別の言葉で言えば、生産者協同組合ですね。それぞれがお金と技術などを出し合って、一つの事業体として経営していく、ということです。さらにそういう個々のアソシエーションがつながって協議会のようにしてつながっていって全社会を作る、というのが一般的なアソシエーショニズム、というものの考え方です。これは、資本主義社会のわずかな資本家がいて、彼らが生産設備などを所有していて、必要に応じて大多数の労働者を雇ったり、働かせたりする、しかし、大多数の利益は資本家に行く、というようなシステムのオルタナティブとして考えられたものです。

(つづく)
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by ganpoe | 2009-01-31 00:21 | Social or Economic


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