地域, 政治, 経済そして音楽・・・浅輪がんぽおのブログ

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2005年 07月 29日

Roger & Me

『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』などでおなじみのマイケル・ムーアの昔の作品。

いまさらながら、見ました。

世界最大の自動車会社GMの本拠地であった(そしてムーア監督の生まれ故郷でもある)フリント市の話。80年代、日本やドイツ車との競争が激しくなって、GMの当時の社長ロジャー・スミスが取った戦略が、米国にある高賃金の工場を閉じて(特に組合が強い北部)、組合が弱い南部や、メキシコなどに工場を動かしていく。つまり、低賃金を求めて、安く車を作れれば、競争に勝てる、という戦略だったんだ。

しかし、困ったのが、フリント市。工場が次から次へと閉じて、失業者の山。住宅地は荒れ果て、犯罪率が高まり、はやっているのは牢屋だけ、という状態。典型的な「企業城下町」なので、町も企業の効率がよいように作られていて、美観などにも気を使っていない様子。新しく産業を興そうとして、観光業に手を出すが、何も魅力がない、という状態。そこで、高級ホテルや、屋内遊園地などを作ってみるが、半年ぐらいでつぶれてしまう始末。どこにでもあるようなリゾート、遊園地などを日本でも乱開発していましたが、これはだめです。

これを告発して、ムーア監督がロジャー・スミス社長を追って、「なぜ工場を閉じようとするんだ」と批判する、という話。

いくつか思ったこと。

1.ムーアは工場を閉じずに、雇用を維持しろ、といってるようですが、GMにおんぶに抱っこ、するような地域経済構造で本当にいいのか、ということ。日本でも例えば、北九州市など、炭鉱に依存していた町や、マツダの広島、とか、大企業が傾いたら、地域ごと崩れてしまう、という例は山のようにあります。
 逆に、地域内の経済連関が密接で、次から次へと革新的な製品を生み出すような地域構造を持つ場所もある。有名なのが、イタリア中部のボローニャとかフィレンツェとか、あるいは旧西独の都市、それから、日本の金沢、など。

2.GMは低賃金労働を求めて工場を移動したわけだけど、高賃金でも高技術、といった労働者を育成していく方法をなぜとらなかったのか、ということ。トヨタ、とかはその方法を使って、今も調子いいですよね。現場の労働者たちに蓄積された技術、勘、知識、といったようなもの(暗黙知とも呼ぶ)は馬鹿に出来ないです。もちろん、その代わり、働きすぎという問題が出るかもしれないのですが。。。
 (一番いいのは、仕事と地域活動など両方に生きがいを持てるような形なんですけどね)

3.もう一つ、GMはメキシコに企業を移して行った、というわけなんだけど、その代わりにメキシコ経済が発展した、という様子がないこと。例えば、同じような形だったと思うアジア諸国(韓国から、台湾、タイ、中国・・・・)と同じような工場移転→技術移転→経済発展というパターンが見られないのはなぜか、ということ。あんまり専門家でないから、よく分からないのですが。
 もちろん、アジアの発展にしても輸出に頼りすぎる(米国市場における消費者の信用買いに頼っている)、それから、環境問題、など問題は山済みなんですが。。。
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by ganpoe | 2005-07-29 12:29 | Movies
2005年 07月 23日

板橋文夫・おおたか静流・竹澤悦子

横浜のドルフィーで見た。(7月16日)

ピアノ 板橋、うた おおたか、琴・三味線 竹澤

というトリオ。不思議な組み合わせ。琴のライブというのはあんまり見たことないのですが、大体、つまらなかったのです。なんか、おすましてやるか、神秘的にやるか(東洋の神秘、みたいな)。

竹澤さんは前から見たかったのですが、なぜか行けなかった。板橋さん、おおたかさんが大好きなので、これを見逃したら、という感じで行きました。で、もちろん、二人もすばらしかったのですが、竹澤悦子の琴がかっこよすぎ!

琴はぜんぜん分からないが、なんかおっきいのと、中くらいの(笑、ごめん、名前分かりません)二つがおいてあって、観客席から見ると、こっち向いて弾くときと、横に置いてあるおっきいのを引くときには、横向きになって、演者の動きがよく見える。特に横でみると、体が競りあがったり、引いたりするのがよく見えます。まず、その動きがかっこいい(笑)。

琴の音も、あるときはピアノのように聞こえるし、あるときはハープのように聞こえるし、ベースのように聞こえるし、またあるときはギターのように聞こえる。(全部弦楽器だから当たり前か)

琴がこんなかっこいい楽器だとは思いませんでした。思わず実家から母が使っていた(といわれる)琴を取り寄せようかとおもってしまいました。

曲もいい選択でした。まず、即興から始まって、これもよかった。それから、ロイクラトーンという、板橋さんの日本かタイの民謡っぽい曲を弾いて、それから竹澤さんの曲、とか色々あって、途中バッハのG線上のアリアと三味線で山形かどこかの民謡を同時に弾く、というこれが不思議にもマッチする、のをやって、最後におおたかさんのサヤ・ドリームが絶品。ほんとにいい曲。おおたか静流の歌に感動する。で、アンコールに板橋さんのFor Youをやった。彼女の歌はまだ十分マスターしていない、という感じだったけど、でもさすがに美しい声。

ジャズのライブって、ロックとかのライブと違って、むっつりした感じのが多くて、いやなんだけど(もちろん、クラシックよりはいい)、おおたかさんの名リード(?)で、観客との交流も多く、とてもよかった。音楽のコミュニティーという感じがかもし出されていた。

PA関係で、ちょっとピアノと歌に対して、琴の音が小さかったような感じがしたのが、唯一の難点でした。
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by ganpoe | 2005-07-23 23:26 | Music
2005年 07月 18日

木を植える人々

木を植えた男」というジャン・ジオノの話がある。

彼が、あなたの尊敬する人物は、と聞かれて、実在の人物ではなく、彼の空想を小説にして書いたものだ。

 男は、寂れた南仏の丘陵地帯に一本一本手で木を植えていった。たった一人の手であったが何年も続けるうちに、禿山だった場所が緑に囲まれた環境豊かな場所に変わった。炭鉱業が不況におちいった街も、その美しい環境に惹かれてよみがえった。

いい話なのだが、一人で植えた、というところに難がある。

田中康夫と浅田彰の対談であるが、田中康夫の話が抜群に面白い。現場に本当の知識、知恵がある。

彼が知事をやってる長野県の小布施の近くに建築資材のため削られた禿山がある。(僕も、それを偶然、見たことがある)

そこで、地域の人たちがみんなで集まって木を植えたらしいのだ。みんなが自分で植えた木は、何年も何年も生き続け、育ち続ける。自分たちで植えたのだから、みんなはそれに愛着を持ち、何年も帰ってくる。住み続ける。・・・ということで、環境保全が地域活性化にもつながっていくのでは、という話だった。

まさにそうで、人々は別に儲かった場所、とか、自動車で通り過ぎた場所、とかには愛着を持たない。しかし、自分たちで木を植えた場所って、なんか気にならない?実際に、そうやって地域に愛着を持ち始めた人たちがいるのだ、という話だった。

高尾山の自然を守る市民の会のサイトを見ながら、こういうことを考えた。

木を植える人々の話でした。
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by ganpoe | 2005-07-18 02:43 | Social or Economic
2005年 07月 12日

音楽のフェアトレード?

 世界で最初の音楽フェアトレードサイト、なるものにはまりつつあります。
英語ですけど。。。
http://www.calabashmusic.com/

 いわゆるmp3ファイルを一曲99セントでダウンロードできる、というやつ。
早速20曲くらいもダウンロードしてしまいました。うーん。

 このFIJIのBlack Roseというやつ、すげーかっこいい。リズムがすごい。得体の知れないコーラス。う~ん。トップページのオーストラリアあたりの地図にマウスかざすとサンプル聞けますよ。

 でもこうなるとフェアトレードの定義って何だ??という感じになりますが。

 このサイトの言い分によると、それぞれのインディ・レーベルに99セントの50%がいくそうです。普通は10%前後だから、大きな違いですね。

(メジャーがやってるダウンロードの場合もこの率なんでしょうか?CDだとこのくらいだけど。ダウンロードだともっとミュージシャンの分け前が多いんでしょうね。誰か、教えて?)
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by ganpoe | 2005-07-12 23:57 | Music
2005年 07月 12日

となりのサインフェルド

・・・という邦題で、終に、1990年代アメリカで長期間、大人気であったTVコメディ(シットコム)がDVDになった。

http://www.sonypictures.jp/homevideo/catalog/catalogDetail_JPDVDBP-201.html

唖然とした。

こんなむちゃくちゃな番組見たことがない!最高に笑える。

所謂ポリティカリーコレクト、(差別的な言語がない)というある種、偽善的であるだけになるような態度がはやり始めていたのが、この番組はまったくその正反対。NYを舞台にしてるのだが、何でもかんでもネタに挙げて笑い挙げていた。いろんな移民やら、ゲイやら、共産党員やら、日本のビジネスマンから、もちろん主流派のアメリカピューリタン道徳家、それから、主役サインフェルド自身のユダヤ人(たとえばシンドラーリストとか)まで。

そんな番組が、7,8年ほど、ずっとアメリカの視聴率NO1を続けていたのだ(スーパーボウルのみを除いて)。それは終にERに抜かれる最後のシーズン(サインフェルド自身がネタ切れでつまらなくなってきた)まで続いた。たとえば、TVガイドでも歴代のアメリカTV番組評価
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で見事1位に輝いている。

「シンプソン」や「サウスパーク」はこの「サインフェルド」の副産物である。

ところがである。この「サインフェルド」が米国以外ではぜんぜんはやらない。ヨーロッパでもあんまりはやらないし、日本でもずいぶん前から、テレビでやっているのだが、ぜんぜんはやらない。なぜかなあ?

さて、日本人には(僕も含めて)よく分からないところは、この番組を見て、欧米人が「ちょっとユダヤ的すぎる」ということだ。だから、好きだ、という人も、だから嫌い、という人もいるけど、ちょっとどういうことなのか、ずっと分からなかった。

今になって、想像してみると、こういうことなのかな、と思う。ユダヤ人というのは、ご存知のように故郷パレスチナを追われ、いつも中心的社会の外側にへばりつくようにして生きてきた人たちだ。だから、ある意味、主体的にあるコミュニティ、国家に関わるのではなく、なんとなく、外から斜めに「観察」している、という感覚を持ったのではないか。

で、そういう感じがこの「サインフェルド」にはある。NYにすむサインフェルドとその友人(?)たちが、ああだ、こうだと周りにあるものに辛らつなコメントを加える。でも、どうやっても主体的にそれらの社会を変える、というところまで行かない。そういう態度がユダヤ的、というものなのではないか。そして、外からいつも斜めに見てるから、つまらない道徳にとらわれることもない。

たとえば、アメリカの中心にはピューリタン的な「道徳」がある。そのようなピューリタニズムに「サインフェルド」は批判(皮肉)をなげる。

とにかく、私は、サインフェルドを支持しているのです。これを好きかどうかで人間を見る、といってもいい(笑)。相変わらず、DVDレンタルでもはやってないみたいだけど(笑)。ま、くだらない、といえばくだらない話なんだけど。

ただ、皮肉を言ってるだけでは、まだちょっと足りないかな。そこで、この4人の主役の中で、特にクレイマーというキャラのユーモアに注目したい。おかしなアイデアを次々と想像力豊かに思いつく。でも、ちょっと世間から(いや、かなり)ずれている、っていう。

まあ、大げさなことを言わなくとも、4人の最高の演技力で楽しめます。

ただし、一番最初のころとはあんまり面白くないのでご注意を。
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by ganpoe | 2005-07-12 00:00 | Movies
2005年 07月 09日

ソウル・フラワー・ユニオン 渋谷ライブ

・・にいってきた。

いや、いや、ほぼ3時間、みっちり。

充実してましたが、立ちっぱなし、疲れたよ。早くも年かなあ・・・椅子ほしい。2階席に座ってる関係者たちがうらやましい。

それはともかく、彼らのライブは楽しいですね。中川敬のMCも笑えるし、(でも、時々聞き取れなかった。ホールの残響がちょっと長すぎる、とか言ってたけど)。
声の圧力がいいですね。分厚い声。

後、顔の表情とか、動き、とか、くるくると変わって生き生きしていい感じ。
芸能的、というか、演劇的、というか。舞台の上では「演じてる」って言う意識も大事ですよね。
変に真剣ぶって、難しい顔してうたっていたり、単に笑顔を振りまいているのって、芸ないよ。
そういうのがずっとリアリスティックだと思うのかもしれないけど、芸能、演劇、「うその中にマコトを見る」というのが本来のあり方。
「時々演じてる自分をふっと思って、何やってるんだ、俺って思う。何で今左足挙げたんだ?とか」と中川自身が言ってたけど。

それはともかく、音楽だからって、音だけじゃないんだね。彼らが作り出す、こういう雰囲気、というようなもの、社会的な行動も含めて。これが重要だと思った。・・・いや、もちろん、音がなかったら元も子もないんだけど。
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by ganpoe | 2005-07-09 01:55 | Music
2005年 07月 08日

トロイ と コールド・マウンテン


ちょっと前の映画だけど、話題作なので見てみた。

あんま、いいレビューが無かったように思ってたので、見過ごしてたんだけど。

で、なかなか良かった。

「トロイ」が悪評なのは、元の神話と話が違う、ってことにあるのかもしれない。後、細かいキャラクターとか、動機とか、説得力ないのもあった。アキレウスの何千年も名前が残るために、という動機もおかしな感じ。

でも、拡張意欲だけにとらわれたアガメムノン、それに宮仕えする、オデュッセイや、アキレスの倦怠感、という感じが良く出ててよかった。 対するトロイ側もおかしな宗教団体に牛耳られている、ってのも面白かった。いや、正統な国教なんだけど。

「コールド・マウンテン」も良かった。

で、トロイと並べてみると、これも形を変えたオデュッセイや何だよね。あほな戦争に借り出された挙句、そこから故郷に戻るのに、とんでもない辛苦を重ねる羽目になる。帰ってきたら、とても同じ故郷ではない。荒れ狂っている。

コールドマウンテンは、なんと「寒山拾得」にかけてるらしい(笑)。そんなの気づきません。そこのところはよく分かりませんが(寒山拾得を良く知らないので、ごまかす。)、アメリカ人が大好きな南北戦争、これの悲惨さを描いていて良かった。「ラスト・サムライ」もこれが背景になっていたんですよね。あのどうしようもない戦争に比べて日本のサムライは、モラル高く戦っていた、って。まあ、戦争はどこも同じでしょうけど。

思えば、アメリカ本土が戦場になった、ってのはあの戦争が最後だったんですね。そのことをふと思い出しました。あっちの兵士がやってきて、若者を無駄死にさせ、民家は略奪され、女がレイプされ、秘密警察みたいなのが、逃亡者、反戦者を裁判も無く、殺しまくる。で、こっちの兵士がやってきて、同じことをする。

アメリカは自分の家の周りが戦場になったことが無いから、他の国を空爆することの意味が分かってないんだ、と思ってましたが、こんな昔にはそういう経験があったんだ。 それを思い出せ。と訴える。特に舞台となった南部一体。今、共和党を支持している。

後、「奴隷解放」という大義を持っていたはずの北軍の兵士が犯す犯罪行為、残虐行為、というエピソードも鋭かった。

そのほか、いろんなエピソード、登場人物が登場するんだけど、そういうのがまさにオデュッセイヤだ。彼が戻ってきたときに、残虐な復讐の鬼、とかすんだけど、道中悲惨な目にあって、心荒廃したんだな。この映画のインマンの荒廃さを見て、それを思った。

一度、暴力に手を出すと、とことんいってしまうから、どうやって自制するか、という問題なんだけど。。。

「男たちは自分たちで雨を呼び起こしておいて、後で、雨が来た、雨が来たとわめいている。」
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by ganpoe | 2005-07-08 10:36 | Movies
2005年 07月 07日

スターウォーズ エピソード3

えっと、I,IIの流れからあまり期待しないで(笑)でも、IIIのレビューは大体好評なので、ちょっとは期待してみてみました。ま、悪くは無い、といった感じでしょうか。他のエピソードを見ていない人には退屈至極でしょう。 でも、いろいろ考えさせられたこともあるので、書いてみようと思います。

ありがたいことに、すでにこのエピソードの続編が存在しているので、ネタばれということは無いので、がんがん書きますと(なんとアナキンがダースベーダーに、といっても誰も驚かない)、とりあえずルーカスが監督してなければよかったのに、ということ。オリバー・ストーンとともに、裏方でいればいいのに、メガホン取るのだけは勘弁して、という二例でしょう。最初の3つではこれといって不自然な感じはなかったのですが(といっても『帝国』と『ジェダイ』では監督していないが)、最近の3エピソード、おかしなことが多すぎる。子供だましが多すぎる。

なぜ、体より小さい羽しかないやつが空飛べるんだ、とか。今回も、ずんぐりしたイグアナみたいな怪物がむちゃくちゃ早く走り回ったり、で、それが始終うめき声とか出してるのに、それに乗って、秘密の偵察に行くなよ、オビ・ワン、とか(笑)。何であんな空飛び回るんだ、ヨーダとか。それぐらいなら穴に落ちるなよ、とか。あんな小さい噴射でR2-D2が飛べるか?とか。こういうシーンがあるたびにしらける。

後、重要な人物関係として、最後にダースベーダーが皇帝と並んで腕組んでたらいかん!一歩下がってひざ立てる、でしょう?少なくとも、ジェダイの復讐では、ダースベーダーがこんな態度をとることは無かったはずです。私の記憶では(間違ってたらごめんなさい)。こういうところに、ルーカスのセンスの無さが見えます。

それから、大事なアナキンが暗黒界に転ずるのだって、シスと共同でジェダイを倒した、ではだめですよ。そんなことしたら、かえってシスを憎む。それが心理というものです。

逆にシスに反抗してコテンパンにやられた、ということではないとだめだと思います。なぜ、日本が戦後、ひねくれながらもアメリカにどこまでもついていきます、なのか。ここはアナキンに一発、皇帝のあの電磁波みたいなのを食らわせなくちゃだめです。でなきゃなんであんな思い上がっているアナキンが、サミュエル・ジャクソンにも負けそうなシスにかしずくんだ?

あるいは、怒りを皇帝にぶつけてきりつける、その後、突然恐れをなして泣き崩れる。そのまま地底か何かの暗闇に据え置かれて、3月ほどたって皇帝に優しい声をかけられたアナキンはふらっと皇帝を崇拝するようになる。これ、旧共産圏の秘密警察の方法。

とはいえ、後半にかけて、それなりの緊迫感があるのも確か。後、アナキンは腹を立てて暗黒界にいったのではなくて、あくまで正しいことをしようとし続けて、いつの間にか、あっちへ行ってしまっている、という展開はいいです。ダース卿になってもいいことをしているつもりでずっといるわけです。だから、一番最後(ジェダイの復讐の)で、また転倒する余地があったのかも知れない。

よく考えれば皆が懸念していたアナキンのジェダイとしての素質だけど、結局シスを倒す最後の決め手だとも皆が考えていた、というのはアナキンが息子ルークと一緒に最後に実現してしまうのだから、恐ろしいものです。それもジェダイたちが計画していたとおりそうなったのではなくて、計画がどんどんぶっ壊れることによって、それが逆に予定通りになっていく(もちろん途中で多大な犠牲を払って)。

戻って、エピソードIIIでも、あくまで正しいことをしているつもりで大事なあの人やあの人を倒してしまう。こういうのはうまく描けてました。なぜダークサイドにいくのをジェダイは強く禁止するのか、特別な能力が得られるかもしれないのに。それは結局、自らに不幸となって戻ってくる。あるいは他人にあまりに残虐な仕業をしたことが後に自らを苦しめるようになる。それなら大変でも感情を抑えて理性的に行動したほうがいい。暗黒面、暴力は短期的に問題を解決するようでも、逆に泥沼となって禍根を後に残すだろう。急がば回れ。

後、ストーリーの方向性というのは、前にIIの感想で書いたとおりです。重要なのは、民主主義の世の中でなぜ全体主義がでるのか、という問いであって、それはIIで語られています。

ただ、いくつか面白いせりふがあって、たとえば、「ジェダイが治めても、皇帝シスが治めても、平和が保てれるなら、どういう違いがあるんだ」とか民主主義への皮肉なせりふのいくつか。こういうのはたぶん、うわさされるトム・ストッパードの脚本参加によるものなんだろう。はっとさせられます。

でも、ここで述べられているような民主主義への皮肉な視点、というのは貴重なんですけど、でも、それを超えて、やっぱり民主主義だ、といえるにはどうしたらいいか、というのを問いたいんですよね。それは難しいんですが。そのためにもやっぱりエピソード7に挑戦してほしいなあ。

てなわけで、映画としての質は落ちていってるスターウォーズですが、政治的な問題としては、やっぱりいろいろと面白いものでした。現在のブッシュ政権と比べてみてもね。
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by ganpoe | 2005-07-07 12:33 | Movies
2005年 07月 07日

はじめまして

浅輪 がんぽお と申します。

遅ればせながらブログなるものを始めてみたいと思います。

「ログ」といえば、思い出すのが『スタートレック』です。毎回、「キャプテン’s ログ」とか言ってはじめるんです。そのときにはじめて「Log」という言葉を知って、調べてみました。航海記録、という意味なんですね。なるほど。えっと、私の日々の生活で「記録」するようなことがあるのかどうか知りませんが、「記憶」からなくなってしまいそうなことを「記録」しとけば、なんか役立つときもあるでしょう。それでは、それでは。
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by ganpoe | 2005-07-07 12:17 | MY Music & LIVE