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2008年 02月 12日

Save the 下北沢 Night Vol.4 レポート

Save the 下北沢 Night Vol.4 レポート by 浅輪

雪の中、アスファルトの黒い夜道が白く変わった頃、「Save the 下北沢 Night Vol.4〜あゆむ街」が始まった。

文化発信基地としての下北沢という特徴を守り続けると誓うお店、Never Never Landの新しいオーナーにSave the 下北沢代表の下平氏が就任されるのを祝ってだ。

そこで私が思ったのが、音楽だけ、芝居だけ、とかいうのではなく、下北沢の文化の特徴として色々な異業種が集まってまさに異文化交流する、そのミクスチャーの中から、新しい刺激的な文化が、それぞれの違う分野において出てきている、という特徴だった。

私は、音楽だけでなく、トークや、映像やダンスやいろんなものの混じったイベントを行いたいと言った。また、ゲストを呼ぶだけでなく、Save the 下北沢のメンバーだけでこれだけの催しができる、というのも示したかった。

そして、まさに異文化交流ともいえる "Save" のメンバーのみを中心としての、音楽と映像の集まりという企画が生まれたのだ。

オープニングは浅輪がんぽお=私に、パーカッションの葛飾ボンゴロウが加わったDuo。当日風邪をひいてしまっていた私は、頭の中がぐっちゃぐちゃ。最初の数曲は、かなり不満が残ったが、3曲目の途中で、マイクスタンドをギターで張り倒すハプニング!それからはやけくそ状態。それなりのハイテンションで最後まで持っていけた。ま、楽しければいいじゃない・・・共演の葛飾さんともぴったりあっていたし。

その次に映像。機材の関係で当日上映順番が代わったが、2番目に流されたのが、現在上映中のドキュメンタリー映画『東京ソーダ水』の予告編。そして飯塚監督ご本人のご挨拶。映画に出演している "Save" メンバーの荒木さんも並ぶ。東京に住む8人の女性の人生が変わった瞬間をとらえた映画。しかし、その予告編の中でもなぜか下北沢商業者協議会の大木さんの姿が一番目立つ。

その大木さんに密着した新作ドキュメンタリーが本編の須藤監督『あゆむ街』だ。開始時間の2時間前まで編集をしていたというまさに出来立て。その甲斐あってか、最後まで本当に面白く見ることが出来た。下北沢の新しい文化の流れと、古い伝統文化の流れが絡み合う展開。

映画の中で「再開発されたコンクリートのビルだって、その場で育った子供には、それが故郷の風景となるだけだよ。」というような意見が発されていた。それに戸惑う須藤監督。それに映画は答えていたのだろうか。

問題は、どんな場所に育つかということではない。どんな場所に育つかということが、市民には「コントロール」できなくなってきている、ということが問題なのだ。現実は、一部の利権業者や官僚が、人々が住み、交流し、楽しみ、働く場所の開発を「コントロール」している。それが問題なのだ。結果としてどういう建物が建つか、どういう街ができるかではない。だれが「コントロール」するのが本当の「あゆむ街」なのかということ、それこそがこの映画の焦点なのだ。

映画の感動を胸にしたまま、バンド志田歩&Teazerが続く。パーカッションが木製の床に心地よく響く。エネルギーのかたまりのような志田さんの曲の数々、踊り始める人が出る。動物園でしかライオンを見たことがなかった私にとっては、彼のニューアルバム名「最後のライオン」ではなくて、初めて本当のライオンを見たような気分だった。

最後には、Save the 下北沢のサポートソングでもある「アモーレ下北沢」を合唱。風邪薬にアルコールが注ぎ込まれ、半トランス状態となっていた私は、拡声器を持ってはちきれていた。

そこで、今回のチラシに素敵なイラストを書いてくれたカエコムが花束を持って舞台に登場。バラの花束を手にした下平さんが最後にソロ演奏。ナイロンガットで甘いラブソングを披露。どれも、スタンダードになっていてもおかしくない美しいメロディのオリジナル。本当にすばらしい夜を見事に締める。

最後に、アンコールがアルコールに溶けていく頃には、雪はやんで、白く染まった道には轍が残っていた。

(浅輪がんぽお)
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by ganpoe | 2008-02-12 12:02 | MY Music & LIVE