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1970年代からの新自由主義は全く新しいのか?

1970年代からの新自由主義がダメだからそれを廃棄して1935年体制(1940年体制:重工業化とそれを支える政治経済体制)に戻せばいいのか?というと、もちろんそんなわけではなくて、私は逆に1970年前後に危機になりながらも、 1935を継続させるために、編み出したのが新自由主義では?と疑ってみているのです。つまり1935の生き延び策ではないか?


そして1970年代を逆に、1935とは抜本的に違う体制が出てくる起点として考えられないか?という問題設定にしてみたのです。


新自由主義もある視点からは、国家総動員体制の継続かもと思っています。

そもそもケインズの中にも金融政策が根っこにあるわけです。

雇用・利子・貨幣 ですからね。有効需要の一般理論でなく。笑

また、新自由主義を世界に広げるIMF、世界銀行もケインズが立ち上げに関わってますね。


1970年代の大量消費市場飽和、スタグフレーション、オイルショックにおいて、利潤率の低下を見た先進諸国は、その打開策として、新たな投資先を求めます。さらなる限界費用低下に向けた投資、すなわち為替差益を目指し、金融と製造のグローバル展開と、営業と事務の効率化・多品種製造のためのIT、さらに新市場として国内の民営化(+規制緩和と労働組合潰し)を行ったわけです。


そこで1935年体制は変わったのか?

ケインズの利子率の金融政策と限界消費性向アップのための消費者ローンは引き継ぎつつ、有効需要政策のみ叩く。でも、小さな政府といいながら、公共支出の割合は増えてます、80年代。軍需、および社会保障。


たしかに新自由主義には自国民の健康で文化的な最低限の生活をまず大事にしようという気配が少ないです。自助努力が第一。才覚と努力で金融資産を築き上げる人が偉い。出来ない人は怠け者。という。

でも、それ以前の高度成長時代は温情的だったのでしょうか?福祉は主婦に押し付け、公害が出ようと押し隠し、痛勤・長時間労働を拡大し、労働分配より企業の生産財投資を優先する… 新自由主義と同じく、勝ち組優先の社会だったわけです。ただ、国内への投資が多かったおかげで、また労働者確保のため、ある程度労働組合と妥協したため、所得格差は少なかっただけで。


結局、いまだにケインズ政策なのでは?ケインズスタイルの完全雇用政策だけ消えて… いや、グローバルレベルでは消えてないのです。80年代から、新興国で爆発的に雇用が伸びたわけですから。


というわけで、特に英語圏では相変わらず根底にあるのは1935年体制なのでは?という疑問です。


さて、では新しい流れはどこなのか?

人口減少を見越した大平路線。

ヒッピー文化を大事にしたシリコンバレー。

環境と福祉を大事にしたポートランドや北欧。

スマートシティとかシェアエコノミーとか、伸びてきてるのはこういう国、地域、ですよね。


共通しているのは文化や環境を大事にした経済政策です。経済管理政策と言ってもいいかも。


競争の中心が、個別利益の最大化による個人消費市場から、生活文化環境の改善・社会問題の解決による公共的共同消費部門に移ってきているからだと思います。


ルソーの個別利益追求の集合団体達が集まる全体意思ではなく、個人の平等な参加による自由を求める一般意志。


さらに投資マネーから見ると、公共的共同消費部門中心の投資は、今までの利子率を追求する金融機関融資、投資利益率を追求する投資家中心(金融市場売買だけのケインズのいわゆる美人コンテストの投機家かもしれないですが)、から、リクープでよい、あるいは公的便益があれば赤字でもよい税金からの再分配が中心、という展開があるかも?で、資本の揚棄にもつながるかもしれないと思います。国債頼りのMMTだと利子率が依然問題になります。



by ganpoe | 2020-05-15 07:58 | Social or Economic